獺祭焼酎を飲んだのでレビューします。
確かに、獺祭の香りはしますが、やっぱり日本酒とは違うお酒でした。
芋・麦焼酎とも違う、これまで飲んだことがないタイプの焼酎でした。
詳しくは後ほど。
<獺祭焼酎の概要>
獺祭焼酎は山口県にある旭酒造が製造している粕取り焼酎です。
獺祭と言えば日本酒のイメージですが、旭酒造では焼酎も一種類だけ作っています。とっても芋焼酎でもなく麦焼酎でもなく、日本酒を製造する過程で出る副産物の酒粕を蒸留して製造した焼酎です。
少量しか作られていない希少な焼酎です。
獺祭焼酎はいわゆるカストリというお酒であり、数が少ないものの獺祭焼酎以外でも「繁桝」「ちえびじん清酒粕取り」「八海山本格粕取り焼酎 宜有千萬」などの商品があります。現在では九州でも日本酒文化圏であった福岡県あたりで粕取り焼酎を多く生産しています。
なお、カストリというと一般的には戦後すぐの頃の粗悪な密造酒のことを指しますが、本来は粕取り焼酎のことです。なぜ粗悪な酒がカストリと呼ばれるようになったかは、長くなるので触れませんが、粕取り焼酎そのものは粗悪でもなんでもないです。
<実際に飲んでみました>
獺祭焼酎はアルコール度数が39%もあるので、ストレートじゃ無理だろうなと思いつつ、一応そのまま飲んでみました。
いや、濃すぎてまともに飲めなかったです。
アルコールの刺激も強烈ですが、風味も濃厚過ぎてむせそうになるぐらいです。
次にロックで。
これも濃すぎました。
これに水を加えて水割りに。ようやくまともに飲めるようになりました。
まず、口に含んですぐ、獺祭特有のフルーティーな香りを感じました。日本酒っぽいです。
味ですが、甘いです。日本酒の獺祭とは全然違います。
ただ、甘いと言っても甘味料的な甘さではなく、米由来の優しい甘さです。
なお、この水割りを焼酎初心者の妻に飲んでもらいました。
「口に入れた一瞬はフルーティーで飲みやすいように感じるけど、その後は辛いし飲みづらい」
とのことでした。辛いのはアルコール度数が高いからだと思います。
「もっとさあ、深いコメントはないの?」
ともう一口飲んでもらいました。すると、
「マジックの臭いがする。シンナー臭い!」
などと、とんでもないことを言い出しました。
聞くんじゃなかった。獺祭に謝れ!!
気を取り直して、次はお湯割りにして飲んでみました。
すると、米焼酎に近い風味になりました。
これはこれで美味いのですが、フルーティーな芳香は少し弱くなったので、飲み方としては一長一短でした。
もし、妻のように水割りで飲んでみて不味いと思ったらお湯割りにしてみたらいいと思います。飲みやすくはなります。
なお、一応日本酒の獺祭とも飲み比べてみました。
やはり、日本酒のほうが香り高いですね。
焼酎の方は日本酒のカスから出来ているので、本体には敵わないのは仕方ないかもしれません。
ただ、蒸留酒なので、日本酒のような米の味の重さがありません。なので日本酒よりはスッキリ飲めると思います。
ついでに、冷蔵庫に生牡蠣があったので合わせてみました。
生臭い生牡蠣ですが、食べた後に獺祭焼酎を含むと、口に残る生臭さをキレイに消してくれました。さすが焼酎ですね。
私は今回、初めて粕取り焼酎を飲んだのですが、独特の味わいだったので、どうまとめていいかちょっと悩みます。
美味いか不味いかというと美味いのですが、人によって評価の別れる味かと思います。
日本酒は好きだけど焼酎はあまり好きじゃない人や、既存の焼酎に飽きて変わった焼酎を飲みたいという人にはオススメできると思います。
獺祭焼酎を無理やり野球に例えるなら、芋や麦みたいに3番4番を打つ主力バッターではなく、意外性を秘めた7番バッターぐらいのポジションでしょうか。打率は低いけど時々ホームランを打って場内を沸かせるような。
…うん、強引ですね(笑)。
<価格は?入手難度は?>
まず、獺祭焼酎は入手がやや難しいです。
はじめは獺祭の正規取扱店に行って聞いてみたのですが、先週に入荷してすぐに売れてしまったとのこと。次回の入荷は未定ということでした。
どうしても飲んでみたかったので、Amazonで購入しました。
送料込みで4,280円でした。
メーカー希望小売価格は3,240円なので、プレミア価格となっていました。
買うかどうか迷いましたが、送料を考えると実質は+200円ぐらいのプレミアなので今回は目をつむりました。
<どういうシーンに合うお酒か?>
珍しいタイプのお酒なので、酒好きの友人と分かち合って、みんなで味を評価しあうのが楽しそうです。
また、獺祭ファン・焼酎好きの人に対してはギフトとして贈っても喜ばれるでしょう。
もちろん、一人で飲むのもありです。カストリを飲んだことはない人は私のように獺祭焼酎でデビューするのもよいでしょう。
<獺祭焼酎の特徴のまとめ>
●フルーティーで甘い風味
●ネット通販では若干プレミア価格が付いていることもある
●入手難度:難
なお、獺祭焼酎だけでなく、日本酒の獺祭も含めた全13種類をまとめた記事も書いたので、獺祭に興味のある方は是非御覧ください。
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