おすすめ日本酒・焼酎を一人語りするブログ

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初心者向け:安い酒と高い酒の相場と味の違い(日本酒編)

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はじめに

日本酒で言う安い酒と高い酒の区別ですが、個人の主観によると思いますし、ハッキリした基準はありません。
しかし、私の感覚だと概ね1升(1.8L)で2千円以下を安い酒、5千円以上を高い酒だととらえています。
2千円から5千円の酒は安いとも高いとも言えない酒ですが、この価格帯の酒だとマズい酒はほぼ存在せず、香り高い美味しい酒がほとんどなので、手頃な良い酒を選ぼうとすればこの価格帯の酒が良いと思います。

4合瓶(720ml)の日本酒だと、安酒は少なく、1500円以上は高い酒に分類できるかと思います。
ただ、これから日本酒の相場を語るのに、4合サイズの日本酒と1升サイズの日本酒の相場が混ざるとややっこしいので、以下は1升サイズの日本酒の相場について述べます。


千円以下の激安の日本酒

なお、今(2017年11月現在)Amazonで日本酒を検索したところ1.5Lから1.9Lの日本酒は 12,448ありました。

そのうち、千円以下の日本酒は51ありました(ただし、Amazonの検索は完璧ではなく、少数ながら違う商品も紛れ込んでいるので数は参考程度に考えて下さい)。
やはり、千円以下の日本酒はかなり数が少ないと言えます(半数ぐらいは料理酒です)。

最も安い日本酒は466円でした。
相生ユニビオ 合成清酒 合成酒 日本紀行 1800mlパック(1.8L)

これは私もビックリの安さです。
スーパーでも見たことがありません。
この商品は飲んだことありませんが、合成酒はマズいです。。

余談ですが、単に酔っ払いたいだけなら、安い日本酒より、安い焼酎をお勧めします。
安すぎる日本酒(合成酒)はマズいですが

追記:最近、元禄美人という合成清酒を飲む機会があったのですが、マズいとは思いませんでした。ただ、味が薄かったです。合成清酒にもマズい商品とそうでない商品があるようです。

安い焼酎は純アルコールに近いので、不味くはありません。
そんな安い焼酎にお好みでレモン汁などを入れるとそれなりに味も満足いくものになってコスパも高く感じます。

千円から2千円の日本酒は普段飲みの大衆酒

千円から2千円の日本酒は1147ありました。やはり数は多くなります。
このクラスの日本酒ですが、不味くはないです。
特に2千円に近い酒は美味しいと思えるもの多いです。

3千円以上の酒との違いは香りと雑味です。
安い酒ほど、香りが平坦です。また、味がスッキリせず雑味を感じます。
一方、高い酒ほど香り豊か、特に吟醸酒はフルーティーです。
また、精米歩合が低いため、雑味も少なくスッキリしています。
その為、高いお酒ほど飲みやすい傾向にあります。

千円から2千円の日本酒は、安くて味もそこそこということもあって、この価格帯の酒は庶民に最も馴染みのある大衆酒となっています。
さらに、CMなどの影響で全国に名の知れ渡った銘柄も多いです。

代表的なブランドとして、
●月桂冠
●沢の鶴
●大関
●菊正宗
●白鶴
などがあります。
これらのブランドは工場で大量生産して、全国各地のスーパーなどで販売しているので一度くらいは見たことがあると思います。
ただ、例えば月桂冠などは確かに千円程度の安酒もありますが、一方で5千円を超える高級日本酒も製造販売しており、以上で取り上げたブランドの商品がすべてが安いわけではありません。

安酒はなぜ安いか?

安酒はなぜ安いか?ですが、4つの理由が考えられます。
●精米歩合率が高い
安酒の特徴の一つは精米歩合率が高いことです。
精米歩合とは、お酒を作る時、どれだけ米を削るか、その割合です。
米は外側の部分に雑味が多いので、それを削り落とすと雑味のないお酒になります。
精米歩合60%だと、40%は削って捨てます。
精米歩合60%だと吟醸酒と言われ、高級酒に分類されます。
安酒は米をあまり削らないのでその分安くなります。

●醸造アルコールの割合が高い
日本酒には醸造アルコールを添加している商品が8割ぐらいを占めますが(純米酒以外すべて)、安酒だと醸造アルコールの割合が高いと思われる商品があります。
なお、糖類・調味料・酸味料などが添加されている酒は典型的な安酒で、醸造アルコールで薄まった味を添加物でなんとか味を整えようとしています。
でもマズいです。。

●大量生産しているから
工場で大量生産しているので製造コストは下がります。

●包装代が安い
瓶に比べ紙パックは包装代は安いし、軽くてコンパクトなので輸送コストも安くなります。

大量生産・簡易包装など、安酒には企業努力もあるので必ずしも、安い=マズい、という図式にはなりません。

ただ、1.8Lで千円以下の日本酒は、個人的に美味いと思ったことはないです。
添加物の甘くて変な味がします。。

1千から2千円程度の日本酒は、マズい酒もあるものの、全体的にはコスパが高い良い商品が多いイメージです。
毎日飲むならこのクラスの酒で、特別な時に飲む酒はそれ以上の酒と、飲み分けている人も多いです。

2千円から5千円の日本酒でマズい酒はない!

Amazonで検索すると、2千円から5千円の日本酒は6911でした。全体ではこの価格帯の数が最も多くなっています。
この価格帯だと、大規模工場で大量生産している酒は少なくなり、各地の小規模な酒蔵で職人が作ったような個性のある酒が多くなります。
紙パックではなく、ほとんどが瓶です。
包装やラベルも味があるので、ギフトにも良いと思います。

これぐらいの価格の日本酒で、私がこれまでマズいと思った酒はありません。
特に3千円以上の酒は美味しい、というか香りが良いです(ほとんどが吟醸酒・大吟醸だから)。

しかし、貧乏でしかも量も飲む私からすると、この価格帯だと普段飲みには使えないですね。
何か特別な時に飲むお酒という位置づけです。

この価格帯で有名な日本酒と言えば
●獺祭(純米大吟醸50)
●上善如水(純米吟醸)
●越乃寒梅(白ラベル、吟醸、大吟醸)
●酔鯨(純米吟醸、特別純米、純米大吟醸)
●八海山(本醸造、特別本醸造、純米吟醸)
●久保田千寿
などが思い浮かびます。

特に獺祭は有名で、飲んだことのある人も多いと思います。
価格以上の美味しさがあると個人的にも感じますし、そのコスパの良さが多くの支持を受ける所以だと思われます。
高級日本酒を飲んだことがない、という人には獺祭から始めるのがおすすめです。

5千円以上の日本酒はめったに飲む機会がない…

Amazonで検索すると、5千円以上の日本酒は4391でした。
数は多いでが、ほとんどがあまり酒屋でも見かけない希少な商品です。
中には幻の酒と言われる商品もあります。

5千円以上の酒だとほぼすべてが美味しい酒ですが、価格が高いため個人的には普段は飲まない(飲めない)酒です。

立派な箱に入っている商品も多く見栄えもするのでギフトにも向いています。

なお、最も価格の高いお酒が20万円でした。
その他、10万円を超えるお酒が4銘柄でした。

なお、最高価格の銘柄は「十四代 純米大吟醸 龍月 七垂二十貫 1800ml 化粧箱入」です。
何がどう違うのか…、一度でいいので飲んでみたいですね。


さすがに10万円を超える銘柄は特別中の特別で、1万円(いや、8千円ぐらいかな)を超えると超高級酒だと個人的には思います。これまで数えるぐらいしか飲んだことがありません。

ワインだったら、超高級といえるのは1本数十万円以上しますが、それに比べると日本酒はせいぜい1万円ぐらい、それで超高級に触れられるなんて日本酒はコスパはいいですね。

5千円以上の価格帯で有名な銘柄は

●獺祭
●久保田萬寿
●十四代
ぐらいでしょうか。
獺祭ブランドは5千円以下の商品もありますが、ほとんどが5千円以上のハイグレード商品です。

久保田萬寿は高級酒の代名詞的存在です。
高級ですが、意外に久保田萬寿はチェーン店系居酒屋でもよく取り扱われています。
ただ1杯2千円ぐらいします。その店で最も価格の高い酒であることが多いです。
注文したら、オオー、となると思います。

十四代は久保田萬寿と並ぶ高級日本酒の代名詞となっていますが、久保田萬寿と違い流通量が少なく、入手も難しいです。
その為、ほぼプレミア価格でないと購入できない幻の日本酒です。

5千円以上の酒は美味いですが、普通の人には3千円の酒と5千円の酒のグレードの違いは分からないと思います。
3千円の酒で十分美味いので、3千円の酒も5千円の酒も両方100点で、個性の違いはあっても上下の違いは分からないと思います。
(強いて言えば、高い酒ほど精米歩合が低い傾向にあるので、味に雑味がなく、スッキリとした飲みくちになります)
日本酒を飲み慣れた、味のわかる日本酒通の人以外は、無理して5千円以上の酒を飲まなくても、美味しい酒が飲みたければ3千円クラスの酒で十分だと思います。

ただ、このクラスのお酒だと、立派な木箱に入った商品も多いのでギフトとしては見栄えが良い商品が多いです。。

まとめ

千円以下の激安日本酒は数が多くないけど存在します。
ただし、特に安価な合成清酒と言われる酒はマズい!
それなら激安焼酎の方がおすすめ。

千円から2千円の日本酒は、安くて味はそこそこ、コスパの高い酒が多いです。
普段飲みに適した大衆酒です。
3千円以上の酒と比べると香りが劣り、味には雑味が目立ちます。

3千円から5千円の酒になるとほぼすべて美味しい酒です。
香りもフルーティー、雑味も少なくスッと飲めます。
大衆酒のように大量生産はしている商品は少なく、各地の酒蔵で職人が製造している酒がほとんどで個性豊か。
ギフトにも向いています。

5千円以上の酒は美味しいのは間違いないですが、普通の人には3千円クラスの酒との違いはおそらく分かりません。自分で飲むなら基本的に5千円以上の酒はもったいないかもしれません。
一方、このクラスになると箱も立派でギフトとして見栄えがいいです。

なお、安酒・高級酒別の日本酒おすすめランキングをまとめています。私が具体的にどの日本酒を推しているのかが分かります。

www.sakeganomitai.com

<安酒を飲み比べたいならカップ酒がおすすめ>

何も至高の味を追求するだけが日本酒の楽しみではありません。

安価でスーパーやコンビニで気軽に購入できる安酒の中に、自分のお気に入りのお酒を探すのも楽しいですよ。

特にカップ酒は200ml程度と少量なので、飲み比べるには適しています。

こちらに私が飲んだカップ酒をまとめてレビューしているので、安酒に興味があれば御覧ください。

www.sakeganomitai.com

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