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紀土(キッド)のレビュー 味は?獺祭との比較は?

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紀土(キッド)純米大吟醸を飲んだのでレビューします。
紀土は最近知名度が上がってきているお酒で、ポスト獺祭との声もある新しい人気銘柄です。

獺祭は私が一番好きな日本酒ですが、それに匹敵する日本酒?それは見逃せません。

飲んでみると、

確かに似ている部分はありますが、ハッキリした違いもあって甲乙つけがたいですね。

続きは後ほど。

<概要>

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紀土(きっど)純米大吟醸は和歌山県の平和酒造が製造している日本酒です。
元々、平和酒造は梅酒の酒蔵として有名でした。
しかし、そこにとどまらず次世代のスタンダードな日本酒を目指して生み出されたのが紀土です。
2007年の誕生以来、製法に試行錯誤を重ね、現在では全国的に知られる銘柄にまで成長しました。

紀土には今回紹介する純米大吟醸以外にも、大吟醸、純米吟醸、純米酒などがありますが、一番人気は純米大吟醸です。

紀土純米大吟醸のスペックは以下のとおりです。
原材料:米、米麹(山田錦)
精米歩合:50%
日本酒度:+3
酸度:1.5
9号酵母使用

なんか、獺祭純米大吟醸50と似ているような…
なお、獺祭純米大吟醸50のスペックは以下のとおりです。

原材料:米、米麹(山田錦)
精米歩合:50%
日本酒度:+5
酸度:1.5
9号酵母使用

日本酒度がちょっと違うだけで、あとは同じです。
これはポスト獺祭というより、ほとんど獺祭なんじゃ??

まずは紀土純米大吟醸だけ飲んでみて、そのあと獺祭と比較してみます。

<実際に飲んでみました>

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純米大吟醸なので、冷やして飲むのが定番ですが、一応、常温とぬる燗でも飲んでみました。

まずは冷やして。
瓶の蓋を開けるやいなや、フルーティーな吟醸香が鼻に届きました。別に瓶に顔を近づけたわけじゃなく数十cm離れていたのにもかかわらずです。これはかなり強烈です。
早速、口に含むと、、、滑らかで軽い。すごく飲みやすいです。
そして、豊かな吟醸香、洋梨のような香りが口いっぱいに広がります。
甘いので、なおさら果実のような味わいに感じます。
一方で、一般的な日本酒にある、米の旨味はあまり感じません。
あくまで私の感想ですが、紀土は年季を重ねたオッサンの酒ではなく、若者好みの華やかなお酒だと思います。

なお、余韻は長くなくて、キレの良いお酒ですね。

次は常温で。
それほど冷やして飲むのと変わりませんが、少し重たくなりました。
日本酒は温くなると米の旨味が出てくるものですが、紀土の場合、そこまでは行きません。
常温でも風味は崩れないので、冷やす時間がないなら常温でもいいと思います。

次はレンジでぬる燗程度に温めました。
全然ダメ。
変に酸っぱい味になりました。
獺祭もそうですが、温めるとダメになるお酒の典型ですね。

<食事との相性は?>

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日本酒なんで、刺し身を用意しようと思いましたが、なかったので、残り物のかぼちゃの煮物と鮭缶をツマミにして飲んでみました。
基本、こういう香りが派手なお酒は食中酒には向かないのですが、紀土は余韻が短い(キレがいい)ので、食事の邪魔はしません。
煮物も鮭缶もそれほど相性が悪いとは感じませんでした。

ただ、食事との相性だけならば、そこらへんの普通酒や純米酒のような香り控えめで米の旨味が立つようなお酒のほうが優秀だと思います。

個人的には紀土はそれだけで美味しいお酒なので、食事と合わせずそのままで飲みたいお酒だと思っています。

<獺祭との比較は?>

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獺祭純米大吟醸50と飲み比べてみました。
山田錦使用の精米歩合50%のお酒。
人気の高い9号酵母を使用しているのも共通。
他にも、どちらも西日本のお酒であること、開発が若手主体だったことも似ています。

とにかく、似すぎている紀土と獺祭ですが、飲み比べるとハッキリした違いを感じます。
確かに似ている点もあるのですが、目隠ししての見比べたとしても、絶対に区別がつくぐらいの差はあります。

まず、似ている点ですが、香りの系統は同じ洋梨系です(個人の感想です)。
米の旨味より甘味が強い。
そして、大吟醸だけあって、飲み口は軽やか。

ただ、その強度が違います。
10段階評価で表してみます。

  吟醸香の強さ 甘さ 軽さ キレの良さ
紀土 9点 10点 10点 6点
獺祭 10点 9点 8点 3点

全体的に、飲みやすいのは紀土です。また、食事に合うのも紀土です。
印象としては、紀土の方が柔らかで優しい印象です。
女性で例えれば、薄化粧だけで笑顔が素敵なお姉さんという感じです。

一方、獺祭のほうが香り・味わい両面でインパクトが強いです。
獺祭は、バッチリ化粧を決めた派手めの美女という感じです。

どちらも美人ですが、個人の好みですね。

なお、獺祭純米大吟醸50のレビューはこちらです。

www.sakeganomitai.com

<価格は?入手難度は?>

720mlで1,512円、1800mlで3,024円です(税込み)。

このクオリティでこの価格はお値打ちです。
普通だったら1800mlで5千円を超えててもおかしくないぐらいの美味しさです。

(なお、獺祭純米大吟醸50は720mlで1,539円、1800mlで3,078円なのでほぼ同額です)

ただ、紀土はそこらへんのスーパーやリカーショップでは置いてません。
基本的には正規取扱店でしか置いてないようです。
ただ、通販では普通に買えますし、プレミア価格もついてないので入手難度は普通とします。

<そういうシーンに合うお酒か?>

コスパ良好なお酒ですが、毎日飲むには高いですね。
基本的には時々飲むお酒ですが、こういう華やかなお酒は気分を盛り上げる効果があります。
何かをお祝いしたいときもそうですが、気分が落ち込んだ時なんかもいいと思います。
そんなときのために常に冷蔵庫に1本置いておくのもいいかもしれません。

<紀土(きっど)純米大吟醸の特徴のまとめ>

●フルーティーかつ軽やかで飲みやすい
●コスパ良好
●獺祭と甲乙つけがたい出来
●入手難度:普通

 

以下は他の方の紀土体験談です。

お酒好きな人から勧められたお酒「紀土純米大吟醸」(30代/女性)

先日、日帰り旅行で和歌山県の加太へ旬の紅葉鯛を食べに行って来ました。あいにくの雨で観光も残念な事に。そこで、以前に主人が職場の先輩に教えてもらった美味しいお酒の酒蔵が少し離れた所にあるのを思い出し、思いきって酒蔵を訪ねる事にしました。

主人が教えてもらった美味しいお酒とは「紀土」という銘柄で、職場の酒豪の先輩が大好きなお酒のひとつらしいです。今までもその方から教えていただいたお酒は私達夫婦の口にあったので、自分達へのご褒美用とその方へのプレゼント用として購入する事にしました。

日本酒大好き夫婦の私達は今までも旅行先でその土地の酒蔵を訪ねては試飲とお土産の日本酒選びを楽しんできました。今回も意気揚々と平和酒造さんの酒蔵へ突撃しましたが、残念!試飲も酒蔵見学も行っておりませんでした。事務所の入り口すぐの所に商品が並べられており、事務員さんが商品の特徴をわかりやすく丁寧に教えてくださいました。
試飲ができないので説明を頼りに「紀土純米大吟醸1.8L」を購入しました。お土産には同じものの720mlにしました。さぁ、帰ったらさっそく晩酌を楽しみましょう!

初日は寝る前の晩酌タイムになりました。気になる風味はフルーティーで香りもよく甘すぎずスッキリした後味。ぐっとくる強い口当たりではなく、ひっかからずスッと入っていく感じなのでいくらでも飲めそうです。白ワインを思わせるような、女性が好む味だと思います。私は辛口の日本酒が好きなのですが、甘すぎずいいと思います。
2日目の晩酌は夕食タイムでした。事務員さんが日数が経つと味が変化すると言っていたのでとても楽しみでした。感想は1日目よりしっかりした味に変化したと思います。味がハッキリ際立つようになった気がします。料理の味を邪魔する事もなく、相変わらず美味しくて何杯でもいけそうです。

3日目は寝る前の晩酌。よりまろやかな味になっている気がします。香りも変わらずフルーティーでいい香りのままです。ぐっとくるきつさがないので味わって飲めますね。
肝心のコスパについてですが、優秀だと思います。1.8Lで3千円ほどでした。720mlで1500円ほどなのでだいぶ得をした気分です。そういえば先日、大手スーパーの酒売り場で偶然見つけたら720で2千円以上していました。

日帰り旅行の観光は雨でさんざんでしたが、そのおかげでわざわざ現地の酒蔵まで足を伸ばしてよかったなと思えました。また、好きな日本酒が一つ増えました!酒豪の先輩にも感謝しなくちゃいけません。

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